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カジュアル面談のはじめかた|面接との違いから進め方・当日の準備まで

「カジュアル面談を取り入れたいが、何をどう話せばいいのか分からない」。「やってはいるが、そのまま終わってしまう」。どちらもよく聞く話です。

カジュアル面談は、場を用意すれば成立するものではありません。評価をしない場をどう設計するかで、聞ける話の深さが変わります。この記事では、面接との違い、事前準備、6ステップの進め方、当日に注意することの順に解説します。

CONTENTS

  1. カジュアル面談とは
  2. 面接との違いは「評価するかどうか」
  3. なぜ増えているのか
  4. 得られること5つと、増える負担
  5. 事前準備の3点
  6. 進め方の6ステップ
  7. うまくいく面談の5つの条件
  8. 実施するタイミング5つ
  9. まとめ|先に大変さを話す

カジュアル面談とは

カジュアル面談とは、企業と候補者が対等に情報交換をする場です。選考プロセスの一部ではないため合否を出さず、企業側から候補者に伝える時間のほうが長くなることも珍しくありません。企業も見られる側に立つ、というのがこの場の性質です。

ここ数年で導入する企業が増えましたが、名前だけが広がった結果、実態が面接になっている例も多く見かけます。候補者側から「カジュアル面談と言われたのに志望動機を聞かれた」「質問されるばかりで、こちらが聞きたいことを聞けなかった」という声が出るのは、この行き違いが原因です。企業イメージの低下にもつながります。

面接との違いは「評価するかどうか」

INTERVIEW

採用面接

  • 合否を出す
  • 企業が候補者を評価する
  • 候補者は応募を決めている
  • 質問の主体は企業

CASUAL MEETING

カジュアル面談

  • 合否を出さない
  • 企業も評価される
  • 候補者は応募を決めていない
  • 質問の主体は双方

違いを一言でいえば、評価するかどうかです。ここを社内で合意しないまま実施すると、面談担当者が無意識に選考の癖で進めてしまいます。

なぜ増えているのか

背景は採用市場の構造です。厚生労働省の直近の集計では、有効求人倍率は1.17倍、新規求人倍率は2.11倍。一方で正社員に限った有効求人倍率は0.99倍で、正社員の枠をめぐる需給はほぼ均衡しています。

LABOR MARKET

有効求人倍率(季節調整値)/令和8年5月分・厚生労働省

1.17

有効求人倍率

2.11

新規求人倍率

0.99

正社員有効求人倍率

出典は記事末尾。数値は毎月更新されます。

募集を出して待つだけでは、条件で見比べられて終わります。そこで、まだ応募を決めていない層と先に話す場として、カジュアル面談が使われるようになりました。スカウトやリファラルの最初の接点としても機能します。

もうひとつの理由が、入社後のずれを減らせることです。期待値を先に合わせておけば、入社後の落差は小さくなります。ミスマッチの構造そのものは採用ミスマッチを防ぐにはで整理しています。

得られること5つと、増える負担

  1. 相互理解が深まる
    企業側は候補者の価値観や考え方を把握しやすく、候補者も率直に質問できます。
  2. 入社後のずれが減る
    働く環境や求める水準を具体的にイメージしてもらえます。
  3. まだ動いていない層と接点を持てる
    いますぐ転職を考えていない人とも関係を築けます。
  4. 会社の中身を直接伝えられる
    条件では伝わらない仕事の面白さや難しさを、言葉で渡せます。
  5. 採用ブランドが積み上がる
    開いた姿勢そのものが、会社の印象として残ります。

一方で、選考プロセスは確実に長くなります。面談の枠を取り、現場社員の時間も使い、記録も残す。工数は増えます。ここを軽く見て始めると、数ヶ月で止まります。

それでも実施する価値があるのは、選考通過率と定着に効いてくるためです。面談で先に条件をすり合わせておけば、選考に進む人の質が変わります。増えた工数を、後工程で取り返す設計だと考えてください。

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事前準備の3点

1. 会社の概要は先に渡しておく

公式サイトに載っている情報を面談の場で説明し直すのは、時間の使い方としてもったいないです。事前にメールで会社概要のURLを送り、目を通してもらってから始めます。あわせて、当日の担当者がどんな人物かも伝えておくと、候補者の緊張が下がり、その人に対する質問も出やすくなります。

2. 現場の社員を同席させる

候補者が知りたいのは、実際に働いている人から見た仕事の姿です。年齢や経歴が近いメンバーが同席すると、疑問が具体的に解消されます。同席者には、この場が評価の場ではないことを事前に共有しておいてください。ここを伝えずに呼ぶと、社員が善意で面接を始めてしまいます。

3. 聞きたいことを用意しておく

「転職を考えたきっかけ」「仕事で大切にしていること」など、選考に入る前だからこそ聞ける質問を準備します。選考の場では、候補者はどうしても評価を意識して話すため、同じ質問をしても表面的な答えになりがちです。聞ける時期に聞いておくのが、この場の価値です。

進め方の6ステップ

STEP 01

自己紹介から入る

担当業務だけでなく、個人的な話も少し出します。こちらが開かないと、相手も開きません。

STEP 02

評価しないと宣言する

「これは面接ではなく、選考には影響しません」と言葉で伝えます。事前に伝えていても、もう一度言います。

STEP 03

相手の関心を聞く

参加のきっかけ、会社に対する印象、他に見ている業界、転職を考えた理由。ここを先に聞きます。

STEP 04

関心に沿って会社を話す

聞いた関心に合わせて、事業、仕事、考え方を渡します。順番を逆にすると説明会になります。

STEP 05

聞きにくいことを聞かせる

「仕事以外のことでも大丈夫です」と幅を広げます。答えにくい質問こそ、誠実に答えます。

STEP 06

その場で次を案内する

後日メールにせず、関心が高いその場で次の流れを伝えます。判断は相手に委ねます。

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うまくいく面談の5つの条件

  1. 面接化させない
    志望動機を聞く、経歴を深掘りして評価する。この振る舞いが一度でも出ると、対等な場は崩れます。もっとも起きやすい失敗です。
  2. 資料を先に渡す
    スカウトやリファラル経由の候補者は、会社をほとんど知りません。前提知識がないまま始めると、面談が会社説明で終わります。
  3. 大変なところも話す
    良い面だけを並べると、入社後に落差が生まれます。課題を話し、それにどう取り組んでいるかまで伝えると、信頼に変わります。
  4. 複数の社員と会わせる
    一人と一度話しただけでは、仕事の全体像は伝わりません。近い立場のメンバーと話すことで、不安が具体的に解けます。
  5. 逆質問に備える
    社内の雰囲気、活躍している人の特徴、育成の機会、入社後のキャリア、今後の事業展開。この5つはよく聞かれます。答えを持たずに臨むと、そこで信頼を落とします。

実施するタイミング5つ

  • 選考前の最初の接点
    興味はあるが応募を決めていない段階。ここがもっとも効きます。
  • 応募後、理解が浅いと感じたとき
    面接に進む前に、仕事と環境の理解をそろえます。
  • スカウトやリファラル経由のとき
    会社を知らない状態からの接点なので、面談を挟むほうが早く進みます。
  • 採用の必要度が急に上がったとき
    認識のずれを早い段階で解消し、判断を早められます。
  • 相性を確かめたいとき
    候補者が働く環境や一緒に働く人を気にしている場合、面談が判断材料になります。

なお、Wantedlyのようにカジュアル面談を入口として設計している媒体では、候補者が話したい相手を指名してエントリーできる機能もあります。誰が働いているかを出しているかどうかが、そのまま接点の量に影響します。媒体側の設計はWantedly導入前に確認したい7つのことにまとめました。

まとめ|先に大変さを話す

カジュアル面談で決定的なのは、話し方の巧さではありません。評価しないと決めきれるかどうかです。評価の目を外した瞬間に、転職を考えた本当の理由や、いま困っていることが出てきます。そこが聞けなければ、面談を何本やっても選考は進みません。

当社は、面談で先に仕事の大変さを伝えることを標準にしています。過去の人材の採用で、人柄を優先して見極めを後回しにした結果、1年以内の離職が続いた経験があるためです。良い面だけを伝えて期待を上げると、入社後の落差がそのまま離職になります。この構造は社員が辞める本当の理由でも公的統計から整理しています。

先に大変さを話しても来てくれる人は、条件ではないところに反応して来ています。そういう人と会うための場が、カジュアル面談です。考え方の全体像は共感型採用は、仕組みで再現できるに書いています。

ACTION POINTS

次の面談までにできる4つのこと

  1. 「この場では評価しない」を、同席者を含めて社内で合意する
  2. 事前送付用に、会社概要と担当者紹介のURLを1本用意する
  3. 選考前だから聞ける質問を3つ書き出す
  4. 仕事の大変なところや、いま抱えている課題を、伝える言葉として1文にしておく

面談で何を伝えるべきか、一緒に言葉にしませんか

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出典・参考

※本記事に記載した当社の経験は、過去のIT人材採用における実際の事実です。人数や事業の詳細は伏せています。有効求人倍率は厚生労働省が毎月公表しており、記載の数値は令和8年5月分(季節調整値)です。最新の数値は同省の公表資料をご確認ください。カジュアル面談の進め方は当社および支援先での実務にもとづく整理であり、成果を保証するものではありません。

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siro編集部

siro編集部は株式会社siroのメンバーによって構成されるコンテンツ制作チームです。企業のHR領域に関するお役立ちブログやセミナー情報またケーススタディ、その他siroのカルチャーなどをお届けします。