
採用担当者の工数削減や、採用スピードの向上。RPO(採用代行)に期待される効果はさまざまですが、成果を分けるのは「何を任せ、何を自社に残すか」の設計です。丸投げしたRPOは、契約が終わると何も残りません。
本記事では、RPOの基本的な仕組みと導入が広がる背景、活用するメリットと注意点、そしてsiroが考える「任せて終わりにしない」RPOの使い方までを整理します。
Contents
RPOとは
RPO(Recruitment Process Outsourcing)とは、企業の採用業務を外部の専門会社に委託するサービスです。母集団形成、応募者対応、面接調整、内定者フォローといった採用プロセスの一部、または全体を代行します。
求人広告を出すだけでは人が集まらない。かといって、採用専任を置く余裕はない。多くの中小企業がこの間で立ち止まっています。RPOは、その隙間を埋める選択肢のひとつです。
RPOの導入が広がっている背景
導入企業は増え続けています。矢野経済研究所の調査によると、採用アウトソーシング市場(採用アウトソーシング・採用管理システム・採用関連アセスメントの3市場計、一部重複を含む参考値)は、2021年度に前年度比15.0%増の628億円と拡大しました。背景には、採用環境そのものの変化があります。
1. スピードが選考結果を左右するようになった
候補者は複数社の選考を同時に進めます。対応が1日遅れるだけで、辞退につながる。応募者対応の速さは、いまや採用力そのものです。
2. 人材獲得競争の激化
労働人口の減少で、求人を出すだけでは応募が集まりません。「待つ採用」から「動く採用」への転換が必要になっています。
3. 採用チャネルの多様化
求人広告、人材紹介に加え、ダイレクトリクルーティング、SNS採用、リファラル採用。手法が増えるほど、すべてを自社でカバーするのは難しくなります。
4. 採用担当者のリソース不足
中小企業では、社長やひとり人事が他業務と兼務しながら採用を回しているケースが少なくありません。実務を担う手が、構造的に足りていません。
RPOを活用するメリット
1. 採用工数の削減
求人原稿の作成、応募者対応、日程調整。手間のかかる実務を任せることで、社内の担当者は面接や採用判断といった、外部に任せられない仕事に集中できます。
2. 専門知識・ノウハウの活用
採用市場の動向や、チャネルごとの使い方。自社だけでは蓄積しにくい知見を取り入れることで、試行錯誤の期間を短縮できます。
3. コストの柔軟性
必要な業務範囲に応じて契約を設計できるため、採用専任者を雇用するよりも小さく始められます。
4. 候補者体験の改善
専任のリソースが確保されることで、応募者へのレスポンスが速く、一貫したものになります。対応の質は、候補者が会社を判断する材料そのものです。
失敗しやすい使い方|4つの注意点
1. 採用方針を決めずに任せる
RPOが代行できるのは実務です。「どんな人と働きたいか」「何を基準に採るか」は、会社にしか決められません。ここが曖昧なまま外部に任せると、量は増えても、合わない応募が増えるだけになります。
2. 業務範囲を曖昧にする
どこまでを任せ、どこからを自社でやるのか。境界が不明確だと役割分担が崩れ、かえって工数が増えることもあります。
3. 情報共有の仕組みを作らない
候補者から見れば、RPOの担当者も「その会社の人」です。連携が粗いと、対応のちぐはぐさがそのまま会社の印象になります。
4. 丸投げする
いちばん多い失敗です。任せきりにした採用は、契約が終わった瞬間に止まります。ノウハウも、候補者との関係も、社内には何も残らない。RPOは「採用をやってもらうサービス」ではなく、「採用ができる会社になるための伴走」として使うべきものです。
任せた採用は、契約とともに止まる。
残るのは、仕組みにした採用だけ。
siroの考え方:「代行」で終わらせず、仕組みを社内に残す
siroは、採用ブランディングと採用広報を軸にした採用支援会社です。RPOにあたる支援も行っていますが、その設計は「代行し続けること」を前提にしていません。
理由はシンプルで、外部への依存を前提にした採用は、少人数採用の中小企業にとってコスト構造が合わないからです。毎年何十人も採用する会社なら、実務をすべて外部化する意味があります。年に数名の採用なら、目指すべきは「自社で回せる採用の仕組み」を持つことです。
だからsiroの支援は、入口の設計から始まります。約80項目の採用魅力診断で自社の魅力を構造化し、「誰に、何を、どう伝えるか」を決める。そのうえで、採用広報の立ち上げから応募者対応・スカウト・選考設計までを、御社の採用部門として一緒に運用する。運用しながら、やり方そのものを社内に移していく。ゴールは、siroがいなくても採用が回る状態です。
関わり方は、採用広報の立ち上げを担う「採用広報パートナー」、採用プロセス全体を運用する「採用チームパートナー」、個別施策単位の「プロジェクト型支援」の3つ。詳しくはサービス紹介をご覧ください。
こんな会社から、ご相談をいただいています
- 採用専任がいない、または少ない。社長やひとり人事が採用実務を兼務していて、手が回らない。
- 採用ノウハウが不足している。初めて採用を任され、何から手をつければいいかわからない。
- 成果が出ずに困っている。応募が来ない、来ても合わない、内定を辞退される。
- 一部の業務だけ任せたい。スカウト送信や候補者対応など、特定の実務を切り出したい。
課題は会社ごとに違います。だからsiroは、サービスの提案よりも先に、診断から始めます。現状を可視化してから、任せるべき範囲と、社内に残すべき範囲を一緒に決める。その順番が、RPOで失敗しないいちばんの近道だと考えています。
まとめ
RPOは、採用の負担を軽くし、動きを速くする有効な手段です。ただし効果を決めるのは、導入するかどうかではなく、使い方です。採用方針を自社で持つこと。任せる範囲を明確にすること。そして、丸投げにせず、仕組みを社内に残す前提で使うこと。
「任せて楽になる」で終わらせず、「自社で採用できる会社になる」ための一歩として、RPOを検討してみてください。
ACTION POINTS
今日からできる、3つのこと
- 採用業務を書き出し、「外部に任せられる実務」と「自社にしか決められないこと」に分ける
- 「どんな人と働きたいか」を、条件ではなく価値観の言葉でひとつ書いてみる
- RPOを検討するなら、「契約終了後に何が社内に残るか」を提案元に質問する
任せる範囲を決める前に、現状を可視化しませんか?
無料の採用魅力診断で、御社の採用の強みと課題を構造化します。RPOを含め、どんな支援が合うかはそのあとで一緒に考えられます。「何から手をつけるべきか」の段階のご相談で構いません。
出典・参考
- 矢野経済研究所「採用アウトソーシング市場に関する調査を実施(2022年)」(2021年度市場規模628億円・前年度比15.0%増。3市場計・一部重複を含む参考値)
※本記事は、siroの採用支援の知見と、各種調査をもとにした一般的な整理です(統計は記載時点の値)。御社に合った進め方は状況によって変わるため、具体的なご相談は無料の採用魅力診断・お問い合わせから承ります。
siro編集部
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