【徹底解説】採用ミスマッチ防止|導入企業が増加中!?カジュアル面談のはじめかた
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「カジュアル面談ってどんな目的やメリットがあるの?」
「実際にどんな流れで進めればいいのか、成功のコツも知りたい!」
カジュアル面談を取り入れたいけれど具体的なイメージが湧かない方や、実施しているものの期待する成果が得られず悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
この記事では、近年注目されるカジュアル面談について、面接との違いや導入するメリット、実践的な進め方から成功のポイントまで、わかりやすく解説します。
カジュアル面談とは
カジュアル面談とは、企業と候補者がカジュアルに情報交換を行う場のことを指します。企業の担当者と1対1でカジュアルに、そしてリラックスして対話できる方法で、ここ数年で取り入れる企業が多くなっています。
通常の採用面接とは異なり選考プロセスの一環ではなく、企業が候補者にアピールするケースも多く、企業が評価される場でもあるのが特徴です。
カジュアル面談と採用面接の違い
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例えば、「カジュアル面談なのに志望動機をヒアリングされた」や「質問されてばかりで、聞きたいことが聞けず、企業理解があまりできなかった」など、候補者の不満や不信感、ひいては企業イメージの低下につながってしまうこともあります。
カジュアル面談と採用面接の違いを正しく理解し、互いのニーズを満たせるようにしましょう。
カジュアル面談が増えている理由
近年の人手不足により採用競争が激化しており、多くの企業が人材を求めても応募者が集まりにくく、採用までたどり着けない状況が続いています。
そのため、候補者に自社の魅力を直接アピールし、応募へのきっかけを作る新たな手法として、カジュアル面談が注目を集めています。特に、潜在的な候補者との接触機会を増やすであったり、スカウトしたい候補者との最初の接点として、また自社を知ってもらう場としてカジュアル面談を実施する企業が増加しています。
また、カジュアル面談を通じて双方の理解を深めることで、入社後のギャップやミスマッチを防げる点も、多くの企業がこの取り組みを導入している理由の一つです。
一方で候補者側も、「選考前に企業と直接話して応募を検討したい」「自分に合う会社かどうかを事前に見極めたい」といったニーズがあり、カジュアル面談に積極的に参加するケースが増えています。
カジュアル面談のメリット・デメリット
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カジュアル面談のメリットを5つ紹介します!
1. 企業と候補者の相互理解を深められる
カジュアルな雰囲気での対話を通じて、企業側は候補者のスキルや価値観を把握しやすく、候補者も企業文化や仕事内容について率直に質問できるため、双方の理解が深まります。
2.ミスマッチの防止
候補者が入社後の環境や期待値を具体的にイメージできるため、入社後に「思っていたのと違う」といったミスマッチを減らすことができます。
3.優秀な人材との接点を作れる
今すぐ転職を考えていない潜在的な候補者とも関係を築くことができ、将来的な採用につながる可能性が高まります。特に優秀な人材を確保するための手段として効果的です。
4.企業の魅力をアピールしやすい
柔軟でフランクな場を設けることで、企業文化や働く環境を直接伝える機会を提供できます。候補者にポジティブな印象を与え、応募意欲を高めることができます。
5.採用ブランディングの向上
候補者に対してオープンな印象を与えることで、企業の採用ブランディングが向上し、他社との差別化につながります。
カジュアル面談は、短期的な採用活動だけでなく、長期的な人材確保戦略の一環としても有効です。
カジュアル面談のデメリット
カジュアル面談には多くのメリットがありますが、その一方で採用プロセスが複雑化し、採用担当者や現場の社員にかかる負担が増えるというデメリットもあります。
とはいえ、カジュアル面談を活用して双方のマッチングを確認したり、候補者のモチベーションを高めたり、企業理解を深めることができれば、候補者の質や選考通過率が向上し、最終的には採用活動全体の効率が改善される可能性が高いと言えるでしょう。
カジュアル面談の事前準備
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カジュアル面談をスムーズに行うための事前準備について紹介します!
1.会社の概要を事前共有
会社の概要など、企業のHPで公開している情報をカジュアル面談で改めて伝えるのは、効率的ではないと言えるでしょう。そのため、事前にメールなどで会社概要を紹介したサイトのURLを送信し、事前に確認してもらうようにしましょう。
さらに、企業情報だけでなく、カジュアル面談を担当する社員についての情報を共有することも効果的です。これにより、候補者の緊張をほぐし、面談中に社員について質問しやすくなるといった効果も期待できます。
2.部署の社員を同席させる
応募者が求めているのは、実際に働いている社員からのリアルな情報です。特にエンジニアなどの専門性の高い職種では、「仕事の進め方」「働く環境」についての詳細をカジュアル面談で知りたいと考えています。
そのため、人事担当者だけでなく、現場で働く社員(応募者と年齢や経歴が近い方)の同席を調整することが重要です。同席する社員には、カジュアル面談の目的をしっかりと伝え、応募者に企業に対して良い印象を持ってもらい、面談から選考へ進んでもらうための場であることを認識してもらいましょう。
3.候補者への質問を用意する
「転職を決意した理由」や「大切にしている価値観」など、面接前の今だからこそ聞ける本音を引き出しましょう。
面接(選考)に進んだ際には、表面的な回答にとどまりやすい質問を用意するのがポイントです。リラックスした雰囲気で情報交換を行うことで、有意義なカジュアル面談が実現します。
また、質問を忘れないように事前に準備しておくことが大切です。
カジュアル面談の進め方・当日の準備
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カジュアル面談は6つのステップで進めていきます!
1.アイスブレイク、自己紹介
カジュアル面談は、まずアイスブレイクを兼ねて自己紹介を行いましょう。
カジュアル面談では、候補者といかにリラックスした雰囲気で会話を進められるかが重要です。どちらかが緊張していると自然な会話は難しく、採用担当者のパーソナルな部分が見えなければ候補者も自己開示できません。
名前や担当業務だけでなく、趣味や好きなこと、出身地などの個人的な情報を共有することが大切です。人事担当者自身のパーソナルな一面を見せることで、候補者もより自分を開示しやすくなります。そのような話題から会話が広がり、候補者の本音を引き出すことができるでしょう。
2.カジュアル面談の目的を共有
本題に入る前に、面談の目的を明確に伝えることが重要です。
この面談が選考結果に影響を与えるものではないことを、しっかりと伝えるようにしましょう。候補者の中には、面談も合否に関わると感じている人がいる場合があります。事前に説明をしていても、再度「合否には関係ない」ということを伝えることで、候補者の緊張や不安を軽減することができます。
例えば、「これは面接ではないので、選考には影響しません。お互いを知るための場としてリラックスして質問してくださいね」といった一言を添えると、より安心感を与えられるでしょう。
3.現在の状況やニーズについて確認する
次に、候補者の現状やニーズをしっかりとヒアリングしましょう。
以下のような質問を投げかけることで、候補者がどれだけ企業を理解しているか、また求めているものが何かを把握し、必要な情報を伝える準備が整います。
- 参加のきっかけ
- 自社に対する印象
- 他に興味を持っている業界や企業
- 転職理由(中途採用の場合)
- 就職活動の軸(新卒の場合)
候補者が企業についてどれだけ理解しているか、またその価値観を把握し、その後に伝えるべき情報を整理していきましょう。
4.ニーズに合わせて企業の概要を伝える
候補者のニーズを把握したら、それに応じた情報を提供しましょう。事業内容や業務内容、企業文化に加えて、企業理念や福利厚生、キャリアパスなど、候補者が関心を持ちやすい情報も重要です。
候補者の反応に合わせて、伝えるべき情報を調整しましょう。単に一方的に説明するのではなく、候補者が参加できるような形式で質問を投げかけるなど、一般的な企業説明会との差別化を図ることができます。
5.質疑応答する
説明が終わったら、候補者に「何か質問や気になる点はありますか?」と確認しましょう。候補者の中には本当は聞きたいことがあるのに遠慮してしまう方もいます。
そのため、「仕事以外のことでも大丈夫ですよ」と質問の幅を広げたり、「この部分について気になることはありませんか?」と逆に質問を投げかけることで、質問しやすい雰囲気を作りましょう。
6.今後の選考についての案内
最後に次のステップやスケジュールについて、案内しましょう。
後日メールで案内するのではなく、候補者が自社に対して高い関心を持っているその場で案内することで、応募率が向上します。後回しにすると、企業への関心が薄れてしまい、最終的に応募に繋がらない可能性があります。
特に優秀な候補者だと感じた場合は、早期に確保するためにも、その場で案内を行うことが重要です。
カジュアル面談を成功させるポイント
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カジュアル面談を成功させる5つのポイントをご紹介します!
1.事前準備をしておく
カジュアル面談を成功させるためには、面談前の準備が重要です。パンフレットやウェブサイトなど、会社について理解を深めてもらうための資料を事前に求職者と共有しておきましょう。
リファラル採用やスカウト経由の場合、候補者が自社について十分に知識を持っていないこともあります。その状態で面談に臨み、面談が企業説明だけで終わってしまうと、選考を進めてもらうのは難しくなります。
事前に情報を共有しておけば、面談ではさらに深い会話ができるようになります。また、面談担当者のプロフィールを事前に伝えることで、候補者はどんな人物と話すのかを把握でき、緊張を和らげることができます。
2.面接にならないように注意する
カジュアル面談で最も注意すべき点は、面接にならないようにすることです。
カジュアル面談は、選考の前段階に位置するもので、候補者はまだ面接を受けるかどうか決めていない状態です。そのタイミングで面接に近い質問をしてしまうと、「カジュアル面談と言われたのに、実際には面接だった」と感じさせてしまい、ネガティブな印象を与える可能性があります。
面接のような雰囲気を避けるためには、「候補者に企業の魅力を伝える場」として、臨むことがおすすめです。
3.会社のリアルな情報を伝える
自社のリアルな状況を正直に伝えることが重要です。自社の魅力を強調するあまり、良い面だけを見せると、応募前と実際の勤務環境にギャップが生じ、早期退職の原因となることがあります。
そのため、自社の課題や改善が必要な点も隠さずに共有することが、信頼を築くためには欠かせません。
ただし、単に不足している部分を伝えるだけでは十分な印象を与えられません。どのように改善に取り組んでいるかを伝えることで、候補者に対する信頼感を高めることができます。
4.複数の社員と話してもらう
複数の社員と話すことによって、選考を進めてもらえる確率が向上します。面談担当者と一度話しただけでは、業務の詳細を十分に伝えることは難しいです。
実際に現場で働く社員と直接話すことで、業務内容をより深く理解してもらえるだけでなく、現場のリアルな魅力を伝えることができます。
年齢や経歴が似ている社員と話すことで、候補者の不安や疑問を解消できる可能性が高くなります。情報をしっかりと交換するためにも、複数の社員との対話は効果的な方法と言えます。
5.候補者からの逆質問に備える
カジュアル面談は、双方向の質問を通じて相互理解を深める機会であり、同時に候補者が企業を評価する場でもあります。
カジュアル面談では、以下の質問が多い傾向にあります。
- 社内の雰囲気について
- 活躍している社員の特徴
- 研修制度など、スキルアップの機会があるか
- 入社後のキャリアプラン
- 今後の事業展開
採用面接とは違い、合否の判定がない面談だからこそ、一歩踏み込んだ逆質問をされる可能性もあります。そのために、福利厚生や会社の中身が分かる社内報や職場環境が分かる資料を用意するのも効果的です。
カジュアル面談の実施すべきタイミング
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カジュアル面談を実施するタイミング5つをご紹介します!
1.選考前の最初の接触時
候補者が応募を検討している段階で、企業に対して興味を持っているものの、まだ選考を受けるかどうか決めかねている場合にカジュアル面談を実施するのが効果的です。この段階で企業の文化や働き方、業務内容をリラックスした雰囲気で伝え、候補者が選考に進むかどうかを判断する手助けになります。
2.応募があったが詳細が不明な場合
候補者が興味を示して応募してきたものの、企業の具体的な仕事内容や職場環境について十分に理解していない場合にカジュアル面談を行うと、企業の魅力を伝えることができます。面接に進む前に候補者が企業に対する理解を深める機会を提供するためです。
3.候補者からのリファラルやスカウトの場合
リファラル採用やスカウト経由で応募してきた場合、候補者が企業に対する知識を十分に持っていないことが多いです。そういった場合、カジュアル面談を通じて企業の詳細を伝え、候補者が選考に進む意欲を高めることができます。
4.企業側の採用ニーズが高まったとき
採用の急募や特定のスキルセットを持つ候補者を早急に採用したい場合、カジュアル面談を活用して素早く候補者の理解を深め、面接に進むかどうかの判断を早めることができます。特に人材のミスマッチを避けるために、早い段階で候補者との認識のズレを解消することが重要です。
5.企業のカルチャーフィットを確認したいとき
求職者が企業文化やチームとの相性を気にしている場合、カジュアル面談を通じて企業の文化や働く環境について詳しく伝え、候補者が自分に合った職場かどうかを判断できるようにするタイミングです。この場で、候補者に企業文化にフィットするかどうかを理解してもらうことが重要です。
カジュアル面談は選考の初期段階で実施されることが多いですが、上記のようなタイミングで活用することで、候補者との相互理解を深め、選考を円滑に進めることができます。
まとめ
カジュアル面談は、企業と候補者がお互いをよく理解するための大切なステップです。
採用担当者は候補者のニーズに応じたコミュニケーションを心がけ、企業の情報を適切に提供することが求められます。カジュアル面談での率直な対話は、候補者の実際の能力やフィット感を見極め、双方にとって有益な関係を築くための第一歩となります。
ぜひ今回紹介した内容を参考にし、貴社の採用活動に役立ててください!
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siro編集部
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